投資契約における株式の買取条項

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投資契約で注意すべきは、株式の買取条項です。例えば次のような文言になっています。

「〇年までに上場できない場合には、会社と社長が連帯して株式を買い取らなければならない。」

まぢですか!

しかも買取金額も「投資した額の〇倍」などのような形で高い金額となっています。ベンチャー企業は倒産することが多いために、この条項が引っかかってくるはずですが、投資家としては、結局ないところからは取れない、ということになってしまいます。一方、起業家としては株式で投資してもらったというよりも、高利で借金をしたことと何ら変わらないと思ってしまうことでしょう。しかしこれが現実でもあります。双方できないと思っていることを契約書に盛り込んであるのも変な話です。起業家としては、本音としては「上場への努力義務を果たさない場合には、会社と社長が連帯して株式を買い取らなければならない。」とくらい譲歩してもらえるか、投資家に打診してみましょう。

ベンチャー・キャピタルの担当者は、起業家を嵌めようと思っているわけではなく、「決まりですから」「実際はないところから取れないということはわかっていますから」「きちんとやってもらいたいという、まあ、経営者に対するプレッシャーを少し感じていただきたいという程度なんですよ」くらいな軽い気持ちの人も多いと思います。しかし、実際にベンチャー企業が破綻したときに、その担当者が責任をもって対処してくれるとも限りません。その担当者が別の案件担当になっていることもあれば、そもそも退職している場合だってあります。別の担当者の場合は容赦なく、対処してくる可能性だって否定はできません。

買取義務については、上場の努力義務を果たさない場合はさておき、表明保証に違反したときはその義務はあって当然といえます。投資家は起業家を信頼して投資をしたら、実際には虚偽報告があったわけですから、これは信頼関係を破壊する行為といえます。

また、この買取義務は、ベンチャー・キャピタルのモニタリングとも無関係ではありません。上場の努力義務を果たしたか、果たしていないかは、ベンチャー・キャピタルが社外取締役を派遣し、モニタリングを行って、毎月の取締役会で監視していれば、経営陣の努力もわかりますし、経営陣にやる気を出させて努力させることもできます。無駄にアピールすることはないと思いますが、経営は真摯に対応すれば、その努力義務は果たしたといえるでしょう。結果が出なければ努力をしていないというものでもありません。努力をしても結果が出ないことはよくある社会ですし、その辺は投資家は十分に理解しています。一番やってはいけないことは、投資の資金使途をたがえることです。ある設備投資にいくら、といったら、その設備投資に投資金を使わなければいけません。それが起業家の生活費に消えたり、昔の奥さんとの慰謝料に消えたり、愛人を囲うための費用に消えていたり、実際にあった話ですが、それは詐欺というものです。

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