持株比率の会計への影響について

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出資者が上場企業であれば、あなたの会社の持分比率で影響が出る可能性があります。そのためいくら出資をお願いしても、持分比率の問題で断られる場合があるのです。さてどんな場合でしょうか。

連結決算という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは子会社や関連会社等を持っている親会社がグループ全体で決算処理をして、グループ全体の財務諸表を作成することです。未上場会社で子会社を保有していることがあり、そういった企業で必ず連結決算が必要というわけではなく、連結決算(厳密には連結決算書類)を作成する義務があるのは有価証券報告書を提出する大会社ということになります。未上場会社でも義務がある場合もありますが、上場会社は連結決算の義務があるということになります(子会社や関連会社があれば)。そこであなたの会社に出資する企業が上場会社の場合であれば、あなたの会社への出資比率で色々と制限がある、とくらい考えておけばよいでしょう。

出資比率で制限を受けるというのは、連結財務諸表であなたの会社をどのように取り込むかという問題が出てきます。あなたの会社が収益的に優良ならば連結財務諸表に乗せたいですが、収益的にダメ会社ならばできれば乗せたくないわけです。ただ、連結財務諸表に乗せたい、乗せたくない、を会社の都合で勝手に決められません。基準次第で強制的に乗せるか乗せないかが決まってしまうのです。その基準が出資比率なわけです。

連結決算で子会社として乗せなければならないのは、基本は出資比率50%超の場合ですが、仮に40%程度であったとしても、役員を送り込んでいたり、経営の方針を決定する契約があったりする場合には、実質的基準を満たすということで連結しなければなりません。また、20%以上は持分法適用(関連会社として乗せる)になりますが、これもまた役員を送り込んでいたり、経営の方針を決定できるような場合には15%以上でも持分法の適用になってしまいます。ちなみに子会社の全部連結、関連会社の持分法適用の相違は、損益計算書の当期純利益、貸借対照表の資本勘定は全部連結でも持分法でも変わりません。しかし全部連結では100%連結してから、少数株主持分を控除するのに対し、持分法では最初から親会社持分だけを加算します。例えば、損益計算書では、全部連結は売上高や税引前当期利益、法人税等まで子会社業績が加算され、最終直前の少数株主利益でその持分が調整されるのに対し、持分法では最初から親会社持分に応じた収益が持分法による投資収益として計上されるに過ぎません。

以上のように、投資してもらう会社の決算が出資する側の企業の決算に影響してしまいます。このため、上場企業等にこれらの境界線を越えた投資をしてもらう場合には、投資を受けるベンチャー企業側でも決算のための資料をスピーディーに作成して、株主に渡すことが求められます。投資を受けるベンチャー側がこのような会計の体制を持っていなくて、上場企業の決算をスムーズに行えないと判断されれば、上記のように比率を超えない投資しか受けられない可能性も出てくるのです。

ですので、50%超、40%以上、20%超、15%以上の場合、何らかの制約があると考えましょう。

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