妥当な持株比率をあなたの将来の持分価値という観点で考えてみよう

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さて、もう一つのケースを考えてみましょう。(c)20%の出資ですが1億円、(d)10%の出資ですが1億円。これならば、断然(d)10%の出資の方がいいに決まってますよね。あなたの持ち分がその分希薄化しないで済みます。さて、具体的な数字で見てみましょう。

(c)の場合、一株当たり株価100万円と想定し、株式数を100株としてみましょうか、出資金額は上記の通り1億円、あなたの持ち分価値は400株×100万円ですから4億円になります。(d)の場合、株式数が100株、出資金額は1億円、あなたの持分価値は900株×100万円ですから9億円、2倍以上の持分価値になりました。こんなわかりやすいことで読者の時間を無駄に使うんじゃないよと言われてしまいそうです。表面的に見ればその通りになります。それで果たしてそれでいいのでしょうか、ということです。

20%の持ち分を持つと、上場企業においては持分法が適用され関連会社扱いになります。従い、それだけ経営にコミットしてくれる可能性が上がります。出資時ということを考えれば、希薄化が避けられますので、同じ出資額のときは、外部投資家の出資割合が小さいのは良いに決まっていますが、その投資家が口も出すけれど、手も出してくれる。例えば、ベンチャー企業に営業力がないときに、営業を代わりにしてくれる。人材が乏しいときに出向者を出してくれる。プラスで技術力が欲しいときには、投資家たる上場企業が研究者を出してくれる。上場企業の関連会社ということで信用力が格段に上がり、営業もしやすくなる、銀行からお金が借りやすくなる、そういったプラス効果を考えれば、出資時に割合が高くなることで、あなたの持ち分価値がそれだけ大きくならなかったとしても、将来的に企業価値が高まることで結果としてあなたの持ち分価値が上がるとしたらどうでしょうか。それでも(c)の方を選びますか?

もちろん代わりに営業してもらって、キャッシュ・イン・フローの根っこを抑えられ、その投資家の言いなりになってしまったり、あるいは経営陣に上場企業からの出向組が入ってきて、経営方針が丸裸にされたり、提携先が上場企業と仲良くて、この上場企業にすねられると経営が上手くいかなくなったり、果てまた研究者を送り込んできたと思ったら、重要な研究のノウハウを取られてしまったというケースもあります。つまり出資額が大きいことは、即ち乗っ取りの可能性も高まるわけで、投資家の依存度が高まれば、起業家が安泰ではいられなくなるリスクもあります。

なので一概に、多くの出資割合を取られても、きっと経営にコミットしてくれるから、企業の成長にはプラスになるとも言い切れません。厳密には企業の成長にはプラスになるかもしれませんが、あなたの首は彼らに握られてしまう可能性もなくはないのです。確かにまだ20%であればいくらでもひっくり返しようがありますが。こういったことを見ていってもわかる通り、妥当な持分比率に最適解はないということなのです。あとはあなたのセンス次第、そしてあなたがどれだけ人たらしであるかどうかということです。投資家の手のひらに載っているようで、実は投資家を掌に載せているのはあなただ、という状態を作り出せるかどうかになるのです。

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