インプライド・リスクプレミアムとは何か

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市場株価が正しく投資家のリスクに対して価格形成されているとした場合、現在の市場株価が反映している期待収益率やリスクプレミアムを求めることが可能になります。このような考え方で求めた市場リスクプレミアムをインプライド・リスクプレミアムと言います。そして、上記の場合に配当割引モデルのゴードン・モデル等から逆算して求める算出時点のリスクを反映したものとなります。配当割引モデルのゴードン・モデルは以下の通りです。

P_t=(E(D_t))/((E(R_t )-E(g)) )

P:株価
E(Dt):期待配当
E(Rt):期待収益率
E(g):期待成長率

以上の数式を書き換えると次のようになります。

E(R_t )=E(D_t )/((P_t+E(g)) )

このように算出された期待収益率からリスクフリー・レートを控除することで、インプライド・リスクプレミアムを算出することができます。

インプライド・リスクプレミアムのメリットやデメリットは次の通りです。

メリット:
ヒストリカル・データが不要
比較的に少ない情報量でリスクプレミアムの算出ができます。

現実に市場が要求しているリスクに対する収益率が過去と同じとは限らないので、現時点の市場状況を織り込んでいる方が合理的な評価ができます。

配当割引モデルだけではなく、マルチステージのゴードン・モデルやDCF法等も用いることができます。

デメリット:
インプライド・リスクプレミアム算出に用いた配当割引モデルが妥当かは疑問に残る
算出に用いたモデルの合理性については、凡人の知る由でなく、それは研究者にお任せせざるを得ません。

算出に必要な情報が入手可能か、そしてその情報が、信頼性があるのか疑問に残る

必要な情報は算出対象会社の現在株価やその企業の将来の利益予想です。予想配当や期待成長率の妥当性も常に問われてきます。これらの数値が投資家の予想する数値とかけ離れていないか注意が必要です。

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