上場準備責任者の役割

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上場準備責任者はどのような役割を担っているのでしょうか。

1.スケジュール進捗管理
上場準備作業は、内部管理体制の整備、関連当事者取引や関係会社等の整備、資本政策立案・実行、上場申請書類の作成等多岐にわたりその作業量も相当なものとなります。このため、上場準備作業はプロジェクトチームを組成して、全社的な協力を得て進めなければなりません。

上場準備作業は全社的にプロジェクトチームを組成して実施していくことから、上場準備責任者には、進捗管理を十分に行うことが求められます。特に、上場審査に入ってからは、短期間で多くの質問への対応を行わなければならないため、早めの対応を行い、作業の前倒しを目指すくらいがちょうどよくなるでしょう。


プロジェクト管理上の留意点として以下の例が挙げられます。
(a)マイルストーン、タスクを明確にし、優先順位をつけて、期日を明確にする。
(b)各タスクの担当部署、担当者を明確にする。担当者はできるだけ業務に精通している人を当てる。
(c) 電子メール、掲示板等コミュニケーションルールを明確にする。また、上場準備責任者は、各種情報を収集し、分類整理及び関係者への情報伝達に努める。
(d) 各担当者は、現実的には兼務での作業となることから、日常業務との調整を明確に行う。
(e) 定期的にプロジェクト会議を実施し進捗確認をするとともに遅れて言うタスクへの対応を検討する。また、準備作業は相互に関連性を有しているため、上場準備責任者は各作業チームの調整を適切に行う。
(f) 重要事項は一人で判断せず、問題別に適切なアドバイザーを決め、確認を取りながら作業を進める。
(g) プロジェクトの状況は、都度社長に報告し、必要なサポートが受けられるようにする。
(h) 責任者はプロジェクトメンバー間のコミュニケーション促進を図り、一体感を熟成する。

2.上場準備責任者に求められる資質・倫理観
上場企業になるということはプライベートカンパニーからパブリックカンパニーになること、即ち、オーナー経営から脱却し社会の公器になることを意味します。このため、企業には株主をはじめとしたさまざまなステークホルダーとの関係を重視し、社会的責任を重視した経営を行うことが求められます。
ここ数年、売上の架空計上等の会計不祥事が続いており、オーナー経営者に対する多額の資金の貸し付けと言ったガバナンス上の問題も発生し、上場企業のコーポレート・ガバナンスやディスクロージャーに対する不信感が生じています。
これらの問題を受けて、内部統制報告制度の導入や取引所によるコーポレート・ガバナンスに関する報告書の開示等の各種施策が実施されていますが、制度の導入や規制を強化しても、これらを運用する側に倫理観や誠実性がなければ、たちまち形骸化してしまうことになりあmす。このため、経営者や従業員には、倫理観や誠実性が何よりも求められます。
上場準備の過程においては、様々な利害の調整も必要となる。また、その過程で重圧を受けることがあるかもしれません。上場準備責任者には、これらの圧力に屈せず実務のプロフェッショナルとして、倫理感や誠実性をもってぶれずにやり抜く力が求められます。

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