DCF法とは

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インカム・アプローチの中で、よく割引キャッシュ・フロー法(DCF法:Discounted Cash Flow Method)というのが出てきますが、要するに何のことでしょうか。

DCF法とは将来のフリー・キャッシュ・フローを投資家の要求利回り(資本コスト)で割り引いた現在価値によって株主価値を評価する手法です。おそらく全く何のことかわからないと思います。

単純に言えば、銀行への支払利率が2%程度、ちょっとした高利貸しだと10~15%。つまりお金を出してもらいたい方の返済リスクが高ければ高いほど、利率は高くなりますよね。これが資本コストなんです。利率が高ければ、それだけ価値が落ちるのは理解できると思います。割り算がわかれば、分子が将来収益、分母が割引率(資本コスト、借入あるいは出資時の利率)。将来収益が高ければ高いほど、分母が小さければ小さいほど企業価値は高くなるわけです。出資してなんで利回りが?だって、支払利息は払わなくて済むし返さなくてもいいよね。とお考えのあなた。返さなくていいのならば、出したお金が戻ってこないことを意味しますから、投資家はお金出しませんよね。別にあなたの夢にお金を出しているわけではないのです。投資家は出資したお金がどれくらい大きくなって返ってくるかが問題なのです。例えば1,000万円投資したら、1年後2,000万円になって返ってきたとしましょう。返ってくるというのはあなたが株式持分を買い戻す、あるいは第三者に持分を売却するという意味です。そうしますと出資金額が倍になりますから、利回り100%ですね。これを割引率、資本コストと呼んでいます。

これを数式にしますと次のようになります。ただ素人はなんのこっちゃよくわからないでしょうし、細かい計算は専門家にやってもらった方が無難です。どちらにしてもあなたの会社をあなた自身が算定しても、それが客観的なものとは思ってもらえません。あくまでも第三者である専門家(公認会計士が税理士)でないと、株価評価を受け取る方が納得しません。そのため、以下の数式は、へえ、くらいな感じで見ておくだけにしましょう。数学は高校までの知識で理解できるものですが、それでさえ拒絶反応を起こす人もいることでしょう。

EV:事業価値、n:予測期間の年数、FCFt:t期のフリー・キャッシュ・フロー、r:割引率、g:成長率

この数式を軽く見ておきますと右辺の左側は収益を予想した期間のフリー・キャッシュ・フローです。そして右辺の右側は予想しない期間のフリー・キャッシュ・フローです。100年後も予想できるのならば構いませんが、予想出来て数年ですよね。その数年が左側、あとはたいてい予想した期間の収益と同じ収益が上がる(つまり横置き)とするのが普通の考え方です。そして企業は半永久的に続くと仮定して、上記のような計算になるのです。ちなみに予測期間以降を継続価値と呼んでいます。

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