事業計画書における予想損益計算書の作り方

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事業計画書において、野球チームの4番に当たるのが、収支表です。いわゆる損益計算書の数年分を意味していますが、収支表があり、そこから投資家へどれくらい返せるのかが初めてイメージできるようになります。事業計画書のその他の記載事項は、この収支の達成が実現可能性が高いのかを示す根拠を書けばよいことになります。

多くの事業計画書になぜかこれがない、つまりビジネスの内容をグダグダ書いてあるだけのものが意外と多いのです。4番のいない野球チームのようなものです。あるいは数字とその根拠の整合性がないもの。つまり打線になっていない野球チームのようなものです。どちらも試合になりません。

難しいことはともあれ、まずは損益計算書を作ってみるところから始めましょう。精緻な計画を作る必要はありません。まずは基本的なことを抑えましょう。次のようなことを意識してみてください。

  • ターゲットとなる潜在顧客はどのくらいいるのか
  • そのうちどのくらいが当事業の顧客になるのか
  • 顧客や商品当たりの単価はいくらか
  • 結果として売り上げはいかほどになるのか
  • その売り上げをあげるためにどれだけの原価や費用が掛かるのか
  • で、ぶっちゃけどんだけ利益が出るのか

計画を立てることのメリットは、抽象的・主観的な考え方を捨て去り、具体的・客観的な考え方になることです。この具体的・客観的というのは重要です。これは投資家との唯一の共通言語と言っていいでしょう。抽象的・主観的でしか話ができない人がいますが、通訳なしでポーランド人と日本人が話すようなものです。あなたがどんなに正しいことを言っていたとしてもポーランド人には理解できません。理解できなければ投資してくれません。相手が日本人であるからと言って、あなたの日本語が理解できるとは限りません。そもそも起業家の多くは、抽象的・主観的でモノを考え、あなたの考えることが正しく、それが理解できない人を批判しがちです。しかしそれはあなたの方が間違っています。

まずはあなたのビジネスを具体的に、そして客観的に判断して投資家にお話しすることです。あなた(起業家)がいいと思っているものが確実に相手(投資家)もいいとは思っているとは限りません。まずは共通言語で話をしましょう。その共通言語は誰でも理解できるように話しましょうということで、起業家と投資家の共通言語は、具体的かつ客観的な数字です。共通言語とは別の言い方をすれば同じベクトルを向いているということですね。それは何かというと一緒に儲けられるかどうかです。投資家はあなたにぶっこんで財産を溶かされたくないのです。溶かされない根拠が欲しいのです。ビジネスが世間にさらされれば、客観的に良いものでなければ支持されません。その商品の良さを理解しない世間がバカなのではなく、それを理解しないのがバカだと思っているあなたが一番バカなのです。

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