投資家向け広報の重要性

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投資家向け広報は、インベスター・リレーションズ(IR:Investor Relations)といいます。上場企業では当たり前のようにやっています。投資家向け説明会というのがそれです。会社の社長やIRの担当者が、東京証券取引所や、証券会社主催で色々な会場を使って、あるいはネット動画等で会社の説明を行います。

上場企業となりますと、一般の多数の株主を相手にすることになります。ちなみにIRにも二つあり、プロ投資家相手に行うものを機関投資家向け広報といい、一般の投資家相手に行うものを個人投資家向け広報といいまして、それぞれ開示する資料や説明方法も大きく変わります。当然、プロ向けには数字やビジネスモデルを中心に、専門的な話を行いますが、素人相手には、「要するにうちらは何やってます」「将来すごいですよお~」と小難しくないような話をすることになります。

日本語では投資家向け広報と呼んでいますが、正直、IRの訳語が適切かというと疑問です。リレーションですから、関係づくりですよね。特に議決権等の権利を持っている投資家に対して事業をよく理解してもらって、強固な関係を作ることが、IRの本来の意味です。単にカッコいいプレゼン資料を作って、スクリーンで説明すればいいというわけではありません。

投資家との関係づくりという視点で考えれば、未上場のベンチャー企業であってもIRは重要です。ベンチャー企業のほとんどが、プロ投資家でしょうし、少なからず個人投資家でも理解してもらって投資をしてもらっているはずですから、上場企業のIRとはその性質を異にします。とはいえ、いくらプロとはいっても、ベンチャー企業の投資家も定期的に報告される財務データだけでは全てが理解できるわけではありません。拒否権を持っている投資家から、経営者がやろうと思っていることを突然話しても理解してもらえないこともあります。そのため、思い切ったことをやろうとしている場合、直近の数字が思わしくない場合などは、小まめに、事前にコミュニケーションを取っておき、びっくり箱のようなことがないようにしなければなりません。いきなり、経営がダメになると、投資した人がパニックを起こします。自分の投資金が回収できない、あるいは出したお金がパアになってしまうと思ってしまうからです。ダメならダメなりに、今後こうしていくから安心してください。と自信をもって対応した方がよいのです。それも広い意味でIRといえます。

当然、理解力の低い投資家を株主にしないことや、そのような投資家に拒否権を与えないといったことも重要になります。しかし何よりも大切なことは、自分の経営方針を常に投資家に理解してもらい、賛同してもらうように努力すること。そしていざというときに追加出資してもらえるように人間関係を築いておくことなのです。

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