上場は決してゴールなんかではない

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一番多い人は、株主を見つけて出資した時点でゴールになってしまう人です。あとは頂戴したお金を使い果たして、はい、終了。本当にはた迷惑な存在なのですがよく見受けます。そういう人たちは、投資家を見つけて、プレゼンすることで気分がハイになるようです。その次に多い人が、数は圧倒的に少ないのですが、上場を一つのゴールとしてしまう人です。数は圧倒的に少ないというのは、そもそも上場までたどり着ける人が一握りだからです。従って、上記の一番多い人と次に多い人の間には数千分の一くらいの格差があります。

上場を体験された方はよくわかりますが、ものすごくエネルギーを使います。それこそ土日返上、徹夜上等。資金繰りに東奔西走。何度となく資金的な危機を乗り越え、苦難を乗り越えたどり着く境地です。起業家も大変ですが、そこについていくスタッフもまた大変です。上場審査のときも色々な書類の準備がありますから、上場できて金を鳴らすときの高揚感は何度味わってもよいものと思えますが、その前の準備はもういいや、というのが本音です。

大変なことから、上場をしたと単に少し気が抜ける場合があります。しばらくしたらたまった有休を使ってちょっと小旅行でもなんて気にもなって当然です。

しかし上場したらしたで、一気に投資家やメディアにさらされ、その後のプレッシャーも決して小さくはありません。上場企業に託された宿題は、上場後も引き続き企業価値を高めて成長していくことです。市況の問題も絡みますが、多くの上場企業は、初値から上場後は下がることがほとんどです。短期的ならばいいですが、それが中長期的なトレンドになったら目も当てられません。上場直後をピークに右肩下がりの株価になってしまったら、投資家に迷惑をかけてしまいます。

なので、上場は決してゴールなのではなく、それから始まると思わなければなりません。まさに勝って兜の緒を締めよというものです。

さて、創業者の比率をなるべく高くしておき、時価総額を高めにすることで、ファイナンス上の余力を残しておきましょう。将来の期待が高まれば、ポジティブ・フィードバックが働くことが考えられます。そして実態もないのに時に株価は期待だけが膨らんだバブルになることもあります。しかしながら、株価とは、予言の自己実現のような性質をもたらします。将来性が高ければ株価は高い、株価が高ければ将来性もまた高い。

こうしたことを考えつつ、資本政策は、好循環となるような計画を立てましょう。もちろん計画なんて所詮絵に描いた餅であって、計画通りにうまくいくこともないのです。ただし、計画を立てなければ何も始まりません。計画段階でこりゃダメだということは避けましょう。

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