起業家が最低限持っていなければならない気持ちとは

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投資家受けするのは、会社を「公器」と考えられる人であると論じましたが、そうは言っても公のことだけを考えていたのでは単なるボランティアになってしまいます。たまにいるんですよ。社会的な意義があるから私はすごいんだと思っている奴が。そういう奴に関わっていると永遠にお金にはなりません。ボランティア精神に富んだ人は、関わった人にもボランティアを自然と強要します。当人としては、成功報酬という言い方をしているのですが、こちらとしてはあなたのボランティアをしている暇はありません、というしかないのです。

この辺は要するにバランスなのですが、結構起業家の存在が両極端な人がいて困ったちゃんではありますが、「この事業、儲かるんですよ」といった話ばかりしている人は、「金に興味があるんだろう」と推測できますし、逆に「社会のために考えています。自分は大してお金をもらわなくてもいいんです。」とボランティア精神をむき出しにしている人を見ると、「あなた投資家のために経営する気あるの?」と投資家としては不安に思ってしまいます。正直、社会的に意義があることを全面的に押し出すボランティア野郎は、すべての関係者にボランティアを強要することになるので、関わった従業員は給料がもらえず(あるいは少なく)、投資家は自分のした投資が溶けて終わる例がほとんどです。それは投資じゃなくて、寄付になってしまっています。

そのため、起業家を見る際には、自分が儲けたいという気持ちも最低限持っている人でないとダメです。「この事業がいかに面白いか」「世界を変えるサービスですよ」と事業の面白さを語るタイプの方が、投資の受け皿としては魅力的なのです。私利私欲が全面的に出てしまっている人は、どこかで詰まってしまう気がします。

資本主義社会ですし、儲けたら悪いと言ってしまったら何も始まりません。しかも上場企業で大きくなった会社を見ていただければわかる通り、結果論ではあるかもしれませんが、莫大な株式価値になり、役員報酬もものすごくもらっています。生活できるくらいに稼げればいいなんてちっちゃなことしか言っていない人(胸が痛い!)に、大きなことなんてできるわけがないのです。だから報酬は億欲しい、株長者になって芸能人を侍らせたい、好きなモノ買いたい、でいいんじゃないでしょうか。そういう人の方が正直大きくなっています。そしてその結果、より多くの雇用を生み出し、より多くの外注先にお金を支払うことで経済に貢献しています。人よりちょっとお金持ちになりたいくらいの目的の人では達成することのできない高みです。

それゆえ自分でも「儲けたいんだ」、社会の「ためにもなるんだ」という公私共々に大きな野心を抱えている人でないと、投資家の方が投資をしたいとは思いません。自分の出したお金が極端な話、10倍とか100倍にしてくれるの、この人は?が関心事です。当然、儲かっていないときに役員報酬がやたら高いのは問題がありますが、儲かっていてその結果役員報酬が高いのであればだれも文句は言いません。

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