上場に必要な経営管理組織とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

成長過程にある上場準備会社では、営業や生産など、現場部門の人材育成ばかりで、総務・人事・経理等の管理部門が後回しになりがちです。株式上場後は、決算業務を行う経理部門はもちろん、経営計画やIRを担う経営企画部門等を中心に管理業務の役割・負担が増加するため、これらの部門を充実させておかなければなりません。上場に必要な経営管理部門をチェックしましょう。

1.上場に必要な経営管理組織

(a) 経営管理部門
上場準備において中心的な役割を果たす上場準備室が上場後の経営企画部門として引き続き業務を担当するケースが多くなっています。経営企画部門は、会社全体あるいは関係会社を含めたグループ全体の経営計画の策定や、これに基づく予算の取りまとめ、さらには株主や投資家への情報発信など、その果たすべき役割は大きくなっています。会社の置かれた外部環境や内部の事情に精通し、社内各部門の利害関係を上手く調整できる能力を持った人材を配置することが望まれます。

(b) 総務部門
上場準備の過程及び上場後において、株主総会や取締役会など、重要な会議の運営や議事録の作成、さらには、社内規定の整備等について中心的な役割を果たします。会社の内外を問わず、訴訟が提起された場合の窓口を務めるケースもあり、法務面の知識や経験を有していることが望ましく、専門的な能力が必要とされることもあります。

(c) 経理部門
上場準備の過程では、各種申請書類の作成に中心的な役割を果たし、月次決算や決算書の作成等、専門性の高い業務を行います。上場後は、決算内容の正確性はもちろん、株主や投資家に向けて経理情報を迅速に発信することが求められるため、専門的納涼を持った人材を一定人数確保することが必要です。従って、会計や税務に精通した人材を中途採用の形で補充することも多いのですが、会社業務を熟知した社内のプロパーの人材を育成することも重要です。

(d) 関係会社管理部門
傘下にグループ会社を有する場合、決算数値の収集、グループに影響を及ぼす事象のタイムリーな把握など、グループ会社の管理は重要です。経理部門等がこれら業務を行う場合も考えられますが、グループ会社の数が多い場合、グループ子会社が親会社と異なる複雑な事情を行っている場合、海外子会社を保有している場合等、グループ会社の管理業務の重要性が高い場合、1つの部門として設置した方がいいことも少なくありません。

(e) 情報システム部門
社内又はグループ内の基幹システム等について、一括して管理する情報システム部門を設置するケースも多くなっています。日常の保守対応の他、会社に適した情報システムの検討・開発など、会社によって必要な役割は変わります。

2.管理業務のアウトソーシング化
上場準備の過程及び上場後において、管理部門の重要性は高りますが、一方で人材面やコスト面の制約により、管理業務の一部を外部の会社に委託することも考必要な時もあります。とはいえ外部の会社に業務を委託した場合であっても、多くの利害関係者に対して最終的な責任を負うのは会社自身であり、委託業務の内容や結果について、定期的に十分なチェックを実施できる体制を整備しておくことが重要です。決して業者任せにしてはなりません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

10社を上場へ導いたプロによる上場支援

上場支援プロでは、

  • 法務
  • 財務
  • 会計
  • 税務
  • 資金調達

を中心として会社を設立してから、最短で時価総額を高め、

スムーズに上場するための支援をしております。

お電話でのお問い合わせ:050-3627-7700 まで。


お問い合わせはこちら

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*