資金調達に事業の目標設定はなぜ必要か

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事業には目標設定が必要です。年収10億円程度を目指すのであれば、出資を仰がずに自己資金と借入だけでやっていってちょうどいいレベルです。利益が数億出るとすれば、非上場企業としては十分にハッピーですね。しかし数億円しか利益が出ないようなビジネスでは上場を目指すだけでもあほらしいということになります。

といいますのは、1億円の税引後当期純利益でPER(株価収益率)が20倍としますと、時価総額は20億円程度になります。上場会社にこのようなちっぽけな会社はないとは言いませんが、正直恥ずかしい。特に内部統制や監査にコストがかかりますし、上場を維持するためにお金を生まない人材を数多く雇わなければなりません。単純に年間1億円くらいはかかるでしょう。数億円の利益しかないのに年間1億円程度のコストを払うというだけでも非常にあほらしいと思いませんか。

上場企業の社長になって、芸能人と付き合いたいというのであれば、もっと時価総額の高い会社にしなければいけません。それはさておき、投資をする方としても、上場時の時価総額が300億円から500億円くらいになる可能性のある事業でないと、投資をしようという気も起きないわけです。そうするとPER20倍としますと、単純計算すれば当期純利益が15億円~25億円程度。あなたの事業は上場直前期にそのような計画になっていますか。

もちろん上場時に赤字でも上場できる可能性はあります。しかしそれはものすごく成長性がある領域(バイオテクノロジー)とか、ごく一部分です。成熟した市場をターゲットにしている場合にはそれだけ急激な成長性は期待できないでしょうから、やはりもっと多くの純利益が出る計画にしておかなければなりません。

そもそもエクセルでは、どれだけでもハッピーな計画でも作ることが可能です。しかしながらそのビジネスで上げられる売上には到底限界もあるわけです。そのため、売り上げや利益は現実的に考えられるものにしておかなければなりません。

数億とか数十億とかの企業価値を付けて、数千万から数億円の投資を受ける場合に、さすがにアイデアとか、ぺら何枚かで投資をしてもらうわけにいかないことは理解できるでしょうから、きちんとした事業計画書を作成しましょう。そして、投資の担当者はビジネスモデルのすごさよりも、結局いくら儲かって、いつ上場するのか、そしていくら投資をしたら、どれくらいキャピタルゲインが得られそうかくらいしか見ていないものです。本当にあなたの夢なんてどうでもいいのです。あなたの夢やビジョンなんてものは、どれだけお金になるかの一つの根拠にすぎません。

特に数字を魅力的に仕上げ、そしてその数字の根拠づけをしっかりすることが事業計画の肝になります。

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