株主構成はコンパクトを心がけよ

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ある程度の年齢になると、交流も多く、友人や知人から、小口でたくさんの資金を調達する場合があります。そこそこの年齢の創業者であれば、友人や知人も多いですし、今まで世話をしてやったやつもいるかもしれませんので、小口で200~300万円だったら出すという人もいるでしょう。こういう人たち数十人からお金を集めますと数千万円といったかなりの金額が集まります。

しかし個人の投資家では、エンジェルといえばお金を恵んでくれるいい人そうなニュアンスを含んでいますけれども、プロのベンチャー・キャピタルが1社で数千万円を出資する場合と異なって、真剣度も低ければ、会社をモニタリングしたり、ましてや会社の売り上げを上げる等の企業価値を高めるサポートが期待できないのです。

しかも、一人一人の持ち分は低く、起業家もあまりプレッシャーを感じることもないので、経営も緩みがちになって、お金が無くなると、友人や知人に資金をねだりに行くというパターンがあります。過去の経験則上、子供の頃が裕福な家庭に育ったお坊ちゃん系の起業家にそういう人が多い気がします。あるいは社会に出て、どこかのタイミングで運良く稼げてしまった経験のある人、ですね。お金はあるもの、お金はすぐさま稼げるから、今、友人や知人に出してもらっても、すぐに返せるから大丈夫と何の根拠もなく、自分の思い込みで無心してきます。こういう輩にとっては、携帯電話の向こうがATM化しやがっているんでしょう。しかも電話をガンガンかけてきて、どっちが債権者だよと、そりゃこちらが借りて返せなきゃあ、対応もしなけりゃならんでしょうが、そもそも早くこの前貸した金、全部返さんかい!と言ってやりたい気持ちもありますが、面倒くさいので、スルー。何回か電話に出ないと、「この前お借りしたお金を返済したいので口座番号を教えてください」とくる。Cメールだからまあいいかと返信したら、すぐさま電話がかかってきて「お金貸してください」とくる、別のバージョンは「面白い話があるので今すぐお会いしたい、そのときに現金を持っていきます」。それでノコノコ以降ものならば、ここで会ったが百年目とばかり、その場で土下座をして「お金を貸してくれ」と来ます。まあ、頑として貸さないことですし、さっさとコーヒー代だけ支払って逃げることです。コーヒー代は一種の授業料ですね。まあ、こんな起業家にならないように注意してくださいね。

さて、色々な人から無心しているうちに株主数も増えていきます。法律上の話をしますと、株主数が多くなれば、株主総会などの手間が増え、ベンチャー企業にとっては負担が重くなってきます。ちなみに株主が50名以上になると、金融商品取引法上、公募にならないように増資をするのが難しくなってきます。公募の場合は公認会計士の監査が必要な有価証券届出書等を提出する必要が出てきます。

また、全員が昔からの顔見知りであればともかく、知人の紹介が入ってくると、その人が反社会勢力に関係していないかのチェックも行わなければなりません。上場前に誰かひとりでも反社会勢力が入っていれば、上場できないため、株主が増えてくると色々と面倒なことも起きがちですから、上場までは極力数十名までにとどめて、コンパクトな株主構成を心がけた方がよいでしょう。

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