上場時の株価決定についての考え方

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上場時にどのように株価を決定するのでしょうか。プロセスを見ていきましょう。

1.ブックビルディング方式によるオファリング
(a) 想定価格の決定

主幹事証券会社が、類似会社比準方式、類似業種比準方式、純資産価額方式、キャッシュフローレシオ方式等で算出した価格と、発行会社の事業内容、経営成績、財政状態等、また、株式上場市場、流通市場等の状況を勘案し、妥当な払込金額または価格帯の見込額を決定し、発行会社と協議の上決定します。

(b) 発行決議
発行会社は取引所の承認と同時に発行決議(又は売出決議)を行います。

(c) プレヒアリングの実施
主幹事証券会社が仮条件決定に際して参考にするため、価格算定能力が高いと思われる機関投資家等に当該銘柄の妥当な価格帯、その理由等をヒアリングします。

(d) 仮条件(ブックビルディングの上限・下限価格)の決定
主幹事証券会社が、類似会社比準方式、類似業種比準方式、純資産価額方式、キャッシュフローレシオ方式等で算出した価格と、上記ヒアリングの結果を参考に、発行会社の事業内容、経営成績、財政状態等、また、株式上場市場株式市況、流通市場等の状況を勘案し、妥当な価格帯を設定し、発行会社と協議の上決定します。

(e) ブックビルディングの実施
主幹事証券会社ではブックビルディングのための基本方針を定める引受証券各社にブックビルディングを要請します。引受証券会社各社が、投資家の需要動向を把握して主幹事証券会社に報告、主幹事証券会社は自社の投資家の需要動向の引受証券会社各社の需要を加えて総需要を把握します。但し、投資家の需要に基づかない申告があった場合や、一人の投資家の同一の需要に基づく複数の申告等は需要には含みません。

なお、ブックビルディング期間中にビックビルディングの価格帯変更が行われる場合があります。

(f) 公募・売出価格の決定
主幹事証券会社が以下の項目を踏まえて、発行会社と協議の上決定します。決定された公募・売り出し価格及び価格の決定理由は有価証券届出書等で公表することとされています。この時点で引受価額も決定します。


1) ブックビルディングによる投資家需要動向
・需要最多価格帯
・加重平均価格
・総需要株数
・機関投資家の需要
2) マーケットリスク
・新規上場株式市場動向
・流通市場全体の動向
・上場日までの価格変動リスク
3) 発行会社の動向
・発行会社の業績動向
・業界全体の動向
・同業他社との株価水準比較等

(g) 投資家への公募・売出株の販売
新規上場株の配分方法は次の通りです。各引受証券会社では不特定多数の者を対象に公正かつ、公平に公開株の配分を行うための指針を作成し、この指針に基づき配分を行うこととされています。なお、上場株式数のうち、一部を従業員持株会に配分することができます。また、広く一般投資家に新規上場株の取得機会を提供するため、上場株式数のうち、一部を引受証券会社以外の証券会社(委託販売団)に取り扱わせることがあります。

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