企業評価手法の使い分け

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それぞれの企業評価手法が適合する場合としない場合を表にまとめます。

評価手法 適合する場合 適合しない場合
インカム・アプローチ 取引目的での価格算定 将来キャッシュ・フローが相応の確度で予測可能 評価対象企業のリスクが合理的に定量化可能 経営環境が不確実で事業計画の合理性確保が困難 評価対象企業が非上場企業で類似企業が存在しない場合等、資本コストの計算が困難 評価対象企業が継続して損失を計上している等、継続性に問題がある場合
マーケット・アプローチ 評価対象企業の事業に類似する複数の類似上場企業が存在する 評価対象企業と類似上場企業の収益性や成長性が類似している 市場株価が異常な要因でゆがめられ、短期的に大きく変動することが考えられる場合 評価対象企業の規模や成長ステージが同様の類似企業の不存在 評価対象会社または類似上場企業が損失を計上
コスト・アプローチ 企業が清算手続き中、または清算を予定している 企業経営が順調ではなく、利益が少ない、あるいは赤字体質 企業の収益力を考慮すべき場合

評価手法の一般的な特徴

手法 客観性 市場での取引環境の反映 将来の収益獲得能力の反映 固有の性質の反映
インカム・アプローチ
マーケット・アプローチ
コスト・アプローチ

◎優れている、〇やや優れている、△問題になるケースがある

増資や株式譲渡等企業価値の評価を必要とする場合は、多くのケースにおいて企業の将来の収益力に着目して行われるのが一般的ですので、インカム・アプローチが適しており、マーケット・アプローチは、市場や第三者間において成立する価格をもとに企業価値を評価するという点で企業の収益力を間接的に反映しているため、インカム・アプローチを補完する役割を果たしています。コスト・アプローチについては、清算を予定している等、限定的な場合にのみ用いられるべきでしょう。

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