顧客リストの価値

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顧客リストの価値評価について、もう少し掘り下げてみましょう。あなたが顧客を新規で欠くとするときにどのような方法を取っているでしょうか。業態によって大いに異なると思いますが、ダイレクトメールとか、地域のフリーペーパーに掲載するとか、あるいはウェブのリスティング広告、外部のポータルサイトへの掲載と、色々取っているでしょうが、その大半が無駄撃ちになっています。それはなぜかというと、あなたの商品やサービスに必ずしも関心のある層へのアクセスになっていないからです。

少なからず、あなたの会社(店)のサービスを利用してくださったお客さまのリストは、一度あなたのサービスに関心を持ってくださっているために、そこに対して宣伝を打てば、効果的な反応が返ってきます。それが顧客リストの価値なのです。

実際、あなたの会社の顧客リストの価値は、あなたの会社で活用した方が一番効果を発揮するものです。それらを他で転用するのは必ずしも効果的と言えない場合があります。ですが、あなたの店での顧客リストは、その周辺の別の店では垂涎の的です。同じ業態で使われてしまっては、自店が損をしますが、例えば別の業態で用いた場合はどうでしょうか。ある地域の飲食店の顧客リストは、同じ地域の美容室や小売店でそれなりの価値があるのではないかと思われます。当然、あなたの店の顧客リストにある顧客が、別の業態の顧客層とかぶっている場合に限定されます。

このような場合は、顧客リストは金銭的価値を持っているものと思われます。当然、個人情報保護法上の問題はありますが、それはここではさておきましょう。別の業態の顧客リストとして価値を持つためには、その中でどれだけ別の業態にも価値のある顧客かどうかを見極めなければなりません。ガテン系の人たちが行く飲食店の顧客リストは、さすがにスタイリッシュな美容室の顧客層と合致していないと思われるのでほとんど無意味かもしれません。概ね、その顧客リストの中で顧客層に合致しそうな人を選び、そこに一人当たり収支(利益)を換算して、一人当たり獲得将来キャッシュ・フロー×人数を、耐用年数を加味したうえで、現在価値に割り引いて求めます。それが顧客リストの価値となります。その一人当たり獲得将来キャッシュ・フローの確度を高めるのは、複数のアクセスポイントや購買履歴があるとなおよいでしょう。例えば携帯番号やメールアドレスだけでなく、LINEやTwitter等のアカウントがあればアクセスポイントは増えますし、Twitterのツイートを除くことで、その人の趣味趣向がわかればなお強力です。購買履歴などを見れば、それだけの所得かをイメージすることもできます。

できれば親和性のある顧客リストであればなお価値が高いといえそうです。顧客リストを充実させ、それを生かすことは、何も顧客リストを第三者に売却するためだけとは限りません。それを自社で有効に活用することで、売上や利益を高めるマーケティングに使えます。

仮に顧客リストではなく、会社自体を売却する時にもその顧客リストは重要です。実際に会社を買収する先は、その会社の売上や利益がどうかだけではなく、その顧客が自社の売上をどのように高めるか、どれくらい価値を高めてくれるかを考えて、買収するものです。そのためにも自社の顧客リストの価値をできる限り高めておいた方が色々といいことがあります。

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