資本政策って何?

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資本政策とは、資金調達や株式公開等を考慮し、必要な金額や公開時の持株比率が妥当な水準か等を考慮するための戦略や計画を記したものです。わかりやすく言いますと、いくらの株価で何株の株式やストックオプションを割り当ててあるかが書いてある紙です。

経営者にとってなぜ重要かと言いますと、上場したときにどれくらいもらえるんだ、うっひょー!と喜ぶためのツールです。それは他の役員や従業員に示すことで上場後どれだけお金をゲットできそうかを知らせ、頑張ってもらうためのツールでもあります。

投資家にとってみても、今いくら出資して、何年後に上場したときにその投資金額がどれくらいに膨らんで返ってくるかがわかるわけです。そのため、特に専門的な投資家は必ず資本政策を要求します。この資本政策には、いつのタイミングでどれだけの資金が必要か、そしてストックオプションはどれくらいかも予想で記載してありますので、それが確実に予定通りに行くかは別としまして、自分の持ち分と膨らんだお金のイメージはできます。

残念ながら、資本政策は単独で完成させることはできません。つまり事業計画書がベースにあって、その数字が、企業価値評価や株価評価を伴って資本政策に反映されることになります。企業価値評価は事業計画に基づいて算定されますし、株価は企業価値評価、厳密には株主価値評価ですが、それを発行済み株式数で割ったものになります。また資本政策では顕在化した株式数の他、潜在株式数も記載してありますので、実際はストックオプションの潜在株式数も加えた株式数で、投資家は将来の株価を想定することになります。

事業計画では、将来の収益の予想だけでなく、ある時期にいくら調達しなければならないかも記載しますので、事業計画書なしで資本政策は作成できないということです。ちなみにこの資本政策を作ってみて、望ましい株主構成にならない場合もあり、その場合は、もう一度事業計画全体を見直して、もっと企業価値が高くなるビジネスモデルはないか、株式でのファイナンスを減らし、銀行借り入れを有効に使えないか、といったことも検討する必要があります。そのため、事業計画、株価評価、資本政策は一連のセットになります。そして投資家から投資を受ける際、プロの投資家からですが、彼らにはこれら3点セットが投資を検討する際に必ず要求されることになります。

ベンチャーの事業計画作成になれている人であれば、事業計画書や資本政策等の細かい数字を計算するのではなく、全体のざっくりしたバランスを見てから、事業計画、資本政策、株価評価を細かく落とし込んでいくと思います。ビジネスモデルのコンセプトから顧客数や単価を想定し、キャッシュ・フローや利益を求めて、成長段階ごとの企業価値を想定し、バランスの取れた資本政策を組み、それぞれのバランスを見ながら細かい計画に落とし込んでいくという感じです。エクセルを使えば何度もやり直すことができます。実際に事業を始めてからやり直すよりはエクセルで試行錯誤した方が無駄がないでしょう。

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