株価評価

無形資産の割引率

上場企業の無形資産の割引率は、全ての資産の収益率を加重平均したものが、加重平均資本コストと同じになると考えて計算することになります。以下、単純化して図式化すると次のようになります。

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キャピタルチャージ

キャピタルチャージという言葉が何度か出てきていますので、こちらをもう少し掘り下げてみましょう。これは、無形資産を使用して利益を生み出す際に、当該無形資産以外に必要とする資産の使用度合いを費用として認識し、利益から控除します。キャピタルチャージは、使用したそれぞれの資産の価値を期待収益率に基づいて算定します。

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顧客リストの価値

顧客リストの価値評価について、もう少し掘り下げてみましょう。あなたが顧客を新規で欠くとするときにどのような方法を取っているでしょうか。業態によって大いに異なると思いますが、ダイレクトメールとか、地域のフリーペーパーに掲載するとか、あるいはウェブのリスティング広告、外部のポータルサイトへの掲載と、色々取っているでしょうが、その大半が無駄撃ちになっています。それはなぜかというと、あなたの商品やサービスに必ずしも関心のある層へのアクセスになっていないからです。

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インカム・アプローチの評価方法

無形資産におけるインカム・アプローチの評価は、対象となる事業から得られるキャッシュ・フロー総額から、評価対象無形資産に帰属するキャッシュ・フローを見積もることで行われます。見積もり方法の違いで、インカム・アプローチによる評価方法は以下の2つの評価方法に分類されます。

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無形資産のインカム・アプローチ

インカム・アプローチは企業評価とほぼ同じプロセスで計算することになります。また、コスト・アプローチやマーケット・アプローチと異なり、将来の収益獲得能力を評価結果に反映させる点で優れた方式と言えます。

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無形資産のコスト・アプローチ及びマーケット・アプローチ

ベンチャー企業をやっていると、他社を買収することもあれば、他社の一部を営業譲受する、その他、特許権や顧客リストを獲得することもあります。そのときに無形資産あるいは知的財産の価値を評価する必要があります。企業評価と同じく、無形資産の評価もコスト・アプローチ、マーケット・アプローチ、そしてインカム・アプローチがあります。そのときに無形資産の特性を考慮して企業価値とは別の視点で評価するポイントがいくつか出てきます。

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グローバルCAPMの問題点

グローバルCAPMにおけるβは、グローバル市場を代表する株価指数を基準として推計する必要があります。MSCI World Indexがグローバル市場の変動に近似すると考えれば、βは評価対象企業又は類似企業の株価の収益率をMSCI World Indexの収益率と回帰分析をすることで求めることになります。

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外貨建てのリスクフリー・レート

リスクフリー・レートは日本でわれば国債利回り10年物を採用でOKとなります。読んで字のごとく、リスクがないということですから、安全性の高い長期の債券、いわゆる国債の利回りを用いるのが一般的です。しかし新興国においては、国債の格付けが投資適格未満であったり、流動性が低かったりする場合があります。つまりリスクフリー・レートの要件を充たしていないことがあるのです。このようなときは代替的手法で推計する必要があります。

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外貨建てのCAPM

スポット・レート法を用いて外貨建ての株主資本コストを求める手法には、グローバルCAPMがあります。グローバルCAPMにおける株主資本コストの算出式は以下の通りです。

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