上場審査に重視される労働時間管理

労基法においては、労働時間、休日、深夜業等について規定を設けていることから、使用者は、労働時間を適正に把握する等労働時間を適切に管理する責務を負わなければなりません。以下、上場審査という観点から見ていきましょう。

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販売管理制度における注意点

個別の業務管理体制を整備する上で、特に重要な点は以下の3点です。
(a) 販売管理制度
(b) 購買管理制度
(c) 在庫管理制度

販売管理制度における主要業務は受注、役務提供・出荷、請求回収、与信管理に大きく分けることができます。ここでは「受注」と「役務提供・出荷」を説明することにしましょう。

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規程・マニュアル作成の流れ及びポイント

業務フローの整備の方法に従って、あるべき業務フローを作成した後には、担当者及び責任者が当該フローに従い、業務が実施できるような「制度」を構築する必要があります。そのとき、業務フロー作成の際に検討した業務実施範囲や責任範囲を規定やマニュアルに落とし込み、各担当者がそれらを順守することにより、当初定めたとおりに業務が実施されるようにしなければなりません。以下、規程・マニュアル作成の流れ及びポイントを示した後、上場審査上特に留意すべき点について説明することにしましょう。

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在庫管理制度を構築する上での注意点

在庫管理制度のポイントは継続記録と現物管理です。それぞれのポイントは以下のようになります。

1.継続記録

(a) 管理単位の決定

在庫をどの単位で管理し記録を行うかの決定することが重要です。仕入単位と同一の単位で管理することが一般的ですが、現物のカウント作業を行う際の管理単位との整合性も確保しなければなりません。また、同一の用途で多品目を使用する場合に、管理品目が膨大になるようなときは、用途別に1セットに集約して管理することも考えられます。

(b) 受払記録の継続記録

在庫については、受入から払い出しまでを継続的に記録することが重要です。継続記録をしないと、実地棚卸で在庫数量を把握して利用数量を把握するほかなく、在庫滅失の原因の特定や適時の補充が困難になります。

2.現物管理

(a) 実地棚卸方法

在庫数量の把握を行うため、企業の実情に合わせ、年次、月次の適切なタイミングで実地棚卸を行なわければなりません。実地棚卸の制度を高めるためには複数担当者によるダブルチェックやカウントの統一などの内容を盛り込んだ実地棚卸マニュアルを定めることが重要です。

(b) ロケーション管理

在庫が多品目、多量にわたる場合には、在庫の配置を決定しておくべきでしょう。在庫の配置を適切に行うことにより、在庫の払い出しオペレーションに要する時間が短縮化され、業務が最適化されます。また、情報の一元管理という意味で、在庫管理情報としてロケーション情報を持つことも有効です。

(c) 廃棄制度

在庫の廃棄に関して、ルールが存在しない場合、担当者の判断で本来は必要なものが廃棄されたり、全く廃棄が実施されないことで在庫コストが課題になる恐れがあります。使用見込みのない在庫や不良在庫の廃棄に関し、一定のルールを定め順次廃棄を行わなければなりません。